宗教 作詞･作曲/椎名林檎　編曲/化猫キラー 　　　　誰か僕に巧(うま)いお菓子を 　　　　毒で本望　嘘で元々さ 　　　　可成(なるべく)なら甘いものが善(い)い 　　　　湯呑勘定(ゆのみかんじょう)　蟲歯(むしば)も厭はない(いとわない) 「立て」「撃て」「切り裂いても敬ひ(うやまい)去れ」「歇(や)むな」「惡(にく)むな」 「吐け」「出せ」「引き摺つて(ずって)も歩き行(ゆ)け」「振り向くべからず」 （色彩(カラー)） 丁度好(い)い洋盃(コップ)が何處(どこ)に行つても(いっても)見付からないの(ん)だ　如何(どう)して こんなにビルも道路も��(ふ)えて居るのに 飲むで(のんで)も飲み切れぬ壜(ボトル)で不條理(ふじょうり)を（嗚呼(ああ)）凝視せよ 　　　　季節は廻つて(めぐって)急ぎ足 　　　　花は咲いた　蜂を呼寄せた 　　　　幾度も繰り還しをする 　　　　實(みの)る様で　枯れるのが常と 「待て」「伏せ」「不可解でも崇(あが)め逝(ゆ)け」「病(や)むな」「憎むな」 「視(み)ろ」「嗅げ」「不愉快でも味わひ(あじわい)識(し)れ」「覚悟を極(き)めろ」 （芳酵(メロウ)） 長壽(ちょうじゅ)の勝訴が何時(いつ)になつて(なって)も見當(みあ)たらないの(ん)だ　如何(どう)して 品位が麗(うるわ)しいのは事實(じじつ)なのに 泣いて負けを認むる獸(けもの)の條理(じょうり)を（嗚呼(ああ)）諷刺(ふうし)せよ 　　あ、通り雨　ひ(うれい)菩薩　雲　行(ゆ)きて　また　晴れて 　　配置されし　僕の記号　期待すれば氣付(きづ)いてしまふ(う) 　　模範だらけ　模倣だらけ　續(つづ)いて　往(ゆ)く　此(こ)の　營(いとな)み