正しい街
作詞・作曲/椎名林檎 編曲/亀田誠治

あの日飛び出した()の街と君が正しかったのにね

不愉快な笑みを向け長い沈黙の(あと)態度を更に悪くしたら
冷たいアスファルトに(ひたい)(こす)らせて期待はずれのあたしを攻めた
君が周りを無くした
あたしはそれを無視した
さよならを告げたあの日の唇が一年後
どう()う気持ちでいまあたしにキスをしてくれたのかな

短い嘘を繋げ赤いものに替えて疎外されゆく本音を伏せた
足らない言葉よりも近い距離を好み理解出来ていた様に思うが
君に涙を教えた
あたしはそれも無視した
可愛いひとなら捨てる程居るなんて()うくせに
どうして(いま)だに君の横には誰一人居ないのかな

何て大それたことを夢見てしまったんだろう
あんな傲慢(ごうまん)(たぐい)の愛を押し付けたり
都会では冬の匂いも正しくない
百道浜(ももちはま)も君も室見川(むろみがわ)もない

もう我が儘(わがまま)など云えないことは分かっているから
明日(あす)の空港に最後でも来てなんてとても云えない
忠告は全ていま罰として現実になった

あの日飛び出した()の街と君が正しかったのにね

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